2013年1月13日日曜日

麦踏みagain

正月も過ぎた暖かい日でした.

老婆は私に「今日は良い日和ですね」と声をかけ,麦踏みを始めた.

九州の平野部は,日本を代表する穀倉地帯.夏はイネ,冬は麦を栽培するところが多い.

年明けの頃から出芽した麦を踏みつけ,根を強くする.

「今年もお元気でなによりです」と小声で答えた.

普段見られる麦踏みは,下の写真のようにローラーを使う.



おかげで作業は見てる間に終わる.

しかし,老婆は晴れた日を選んで二・三日かけて1枚の畑を踏む.



長さ30mほどの畑を行って帰ってくるのに数分は有にかかる.

それでも音を上げずに踏み続ける.


一往復すると,さすがに疲れたのか道端に腰を下ろし,一休み.そして,また麦を踏む.

畏敬の念がこみ上げてくる.

はたして,私は老婆の年までバニラを作ることができるだろうか?

老婆が麦を踏まなくても,年のいった息子がローラーをかける.

しかし,私がバニラを作り始めて毎年同じ風景が繰り返されている・・・・・・・.

こんな九州の農村地帯で,今バニラが作られています.

バニラ作りが九州で当たり前になり,腰の曲がった私が,いつまでもバニラを

見守ることができたらなんと素晴らしいだろうか!        T.M








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